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行事豆知識

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1月

数へ年

数へ年

よく厄年などで数へ年という言葉を聞きませんか?
一般的に満年齢に+1歳を加えると思っている方も多いのですが、実際には1月1日をもって年齢を加算する数え方です。誕生日を過ぎた方はいいのですが、誕生日前の方は+2歳を加えるという女性にとってはイヤ~な数え方になります。古来の考え方に年神信仰というものがあり、お正月・恵方より1年間の恵み(お年玉=神様のたましい)を持ってその年の神様がやってくるという考え方です。なのでお正月はめでたといわれております。常に感謝の気持ちを忘れずに過ごしましょう。

鏡餅

鏡餅

家々には、門松がたてられ、床の間にはお供えの鏡餅が飾られています。時代が変わろうとも変わらないお正月の風景です。この鏡餅、考えると不思議なことがいっぱいありませんか?何故丸いの?何故重なっているの?何故みかんをのせるの?など…もちろんそれぞれに意味があるんですよ。丸いのは、名前のとおり、鏡をかたどっているからです。よく神社の奥のほうにありますよね。あの鏡ですよ。そしてそれが祝い事の象徴とされ、めでたさは幾つでも良いとのことから、重ねるようになりました。一族の末永い栄えを祈り、家督の相続がスムーズにいくようにと、譲葉(ゆずりは)を乗せ、代々繁栄するようにと橙(だいだい)を乗せるようになりました。1年の始まりに、年神様にその年の幸福を祈り、鏡餅を供え、鏡開きでその餅をお下がり(お年玉)としていただくことで、豊かな心で1年を過ごす決意を持つ。こんな心構え、忙しさにかまけ忘れていませんか?1年の計は元旦にありです。めでたいお正月、家族の絆の再確認をしましょうね。

2月

節分

節分

“鬼は外、福は内”との掛け声が聞こえてきます。そう、節分ですね。字のとおり「季節を分ける」のが節分で、実際には年4回あります。そのなかでも2月立春の前日の節分が、旧暦でいいますと、お正月とも近いことから、特におめでたがられました。民間では、鰯の頭を焼き、ヒイラギの葉とともに玄関に飾るヤイカガシという行事が見られます。(鰯の頭も信心って聞いたことありますよね)鰯の臭気とヒイラギのトゲで、悪鬼の侵入を防ぐという意味を持ちます。でも、悪鬼って実際には自身の心の中にいるんですよね。節分の豆とともに外に追い出しましょう。

また須賀神社では、弓矢を用い、悪鬼を祓う蟇目式が行われます。

祈年祭

祈年祭

今月17日前後には、神社の3大祭のひとつである「祈年祭(きねんさい・としごいのまつり)」が全国の神社で行われます。3大祭とは「祈年祭」「例祭」「新嘗祭」をいい、規模の大小はあれ、必ず行われる祭です。“としを祈るまつり”って一体何なのでしょうか?神社では、稲の生育に合わせた暦により、年間の祭事が行われていますが、このことから「年」とは、稲のことを指し、祈年祭は今年の豊作を神様に祈る祭事です。よく時代劇で、「年貢」という言葉を聞きませんか?これも同じ意味で、“稲を貢ぐ”とするとお解りになりますね。命の根である稲の成育を願うことは、生きていくための食料の確保という観点からも大事なことですが、それを単純に生理としてではなく、文化として育ててきた先人に敬意を表するとともに、食について考える日としたいものですね。

3月

初午

初午

この時期、初午って、よく聞きませんか?もともとは、和銅4年(711)2月初午の日に、京都伏見の稲荷山に、稲荷大神が出現なさったことに因み、お稲荷さんの縁日とされました。この近辺では、月送り(遅れ)で3月の初午の日に行われることが多いようです。

豆腐に油揚げをお供えし、この1年の家内安全・家運隆昌をお祈りします。よく初午には、“風呂に入るな”とか、“3の午まである年は火事が多い”とか、いわれませんでしたか?これは、午は火の性格を持つといわれ、その日に火を使うと勢いを増し、大きな火(火事)になってしまうと考えられたからです。でも、火がないと生活もままなりませんよね。神様のご加護をいただき、上手に火を使い、快適な生活を過ごすためにも、お稲荷さんに感謝しましょう。

雛祭

雛祭

♪あかりをつけましょ、ボンボリに~お花をあげましょ、桃の花~とよく歌いましたね。もっとも花よりダンゴっていう私でしたが…そう桃の節供“雛祭”です。このお祝い、ご承知のとおり雛人形を飾り、女子の健やかなる成長を祈るお祭りですが、そもそもは上巳(じょうし)の節供がその本となっています。その字の示すとおり、3月の上旬の巳の日に、禊をし、罪穢れを人形に移し、川などに流したことから始まりました。いまでも流し雛の風習が残っています。この流し雛が発展したものが、雛人形で大体、江戸時代頃には現在のようになったようです。そんなわけで、女性だけに限らず、みんなで日頃の罪穢れを祓い、お祝いしましょう。でも、いくらお清めだっていっても、甘酒の飲みすぎにはご注意を!

4月

桜

暦の上では、もう春ですが、実際にはもう少しというところです。だんだんと暖かくなり実感できるようになってきます。春の花というと皆様、桜を思い浮かべるでしょうね。この桜、スゴイ花(木)なのです。そもそも名前がスゴイ!“さ”は、美しいという接頭語で、“くら”は、神様のいる所という意味があります。人々は、桜の芽がでるころ農作業の用意をし、桜の終わるころ田植えをします。このことから解るように、神様の宿った桜の下で行う花見は、その年の豊作を願う予祝行事なのです。さあ、おおいに楽しみ、豊作をお祈りしましょう。でも、お酒はほどほどに…

5月

端午の節供

端午の節供

5月晴れの大空に、鯉幟が颯爽と泳いでいます。(前回お話ししたように“さ”つきです。)何か幼いころの思い出が蘇ってきませんか?柏餅しか、思い浮かばない方もいるでしょうね。今月は、五節供のひとつ“端午の節供”があります。端午は端(はじめ)の午の日のことをいい、午と五の音が一緒のところから5月5日に祝うようになりました。もともとは、早乙女(さ、おとめ)が田植えまえに身を清める行事で、女性の節供でしたが、中国の菖蒲酒を飲んだりして邪気を祓う端午の節供と同一となり、菖蒲が尚武と同音であることから、男子の節供となりました。何はともあれ、子どもの日です。日本の未来を担う子どもの成長を祝いましょう。

6月

水無月

睦月、如月、弥生、卯月、皐月、水無月…古くより、先人などは1年の月のこのように、美しく呼んでいました。和歌を詠む時など、こんな言葉を使うと何となく優雅な気持ちになりませんか?それぞれに意味があるのですが、ちょっとおかしな月があると思いませんでしたか?そう、6月、梅雨の時期であるのに、何で“水の無い月?”と不思議に感じませんでしたか?これは、このまま読むのは無理があります。古くはカナがなく、すべて漢字で表していたもので(万葉ガナ)、「無」は助詞で「の」の意味だそうです。そう、お解かりですね。水無月は“水の月”ですね。これと同じく「神無月」もそうですね。さあ、ご理解したところで、梅雨の夜、うっとうしいといわずに、“梅雨空に~”なんて風流に一首詠んでみてはいかがですか?

5月燈籠

5月燈籠

今月は、ちょっと変ったお祭りを紹介します。

6月14日夕刻より5月燈籠というお祭りを石戸・荒井地区にて行っています。これは、キュウリをお供えするお祭りなのですが、氏子の人々はこれを行ってからではないと、キュウリを食することはありませんでした。なぜかと申しますと、このふたつの地域には夫々、八雲神社・須賀神社がお祀りされています。こちらのご祭神が牛頭天王という神様でして、この神様のご紋が「木瓜(もっこう)」とされ、これはキュウリの断面だといわれ、神様の作物だということで、初物は最初に神様に捧げてからというわけです。現在、栽培技術も進み、1年中さまざまな食物があり、季節感もなくなりましたが、お祭りには生活の基本的なリズムというものが、大切に護られています。今年は、そんなことで、このお祭りの後でキュウリを食し、夏を感じてみませんか?きっとビールも一味違いますよ。

7月

祇園祭

祇園祭

“ワッショイ!ワッショイ!”、“セイヤッ!セイヤッ!”、町内を神輿が、練り歩く威勢の良い掛け声が聞こえてきます。夏祭りも真っ盛り。この夏祭り、多くの場合、祇園祭といわれています。天王様ともいわれていますね。この神様、お名前を「牛頭天王(ごずてんのう)」と申し上げ、祇園精舎の神様です。京都が有名ですが、もともとこの京都の祇園にある神泉苑というところで、疫病除けを行ったことが始まりとされています。夏の暑い盛り、体調をこわすことも多いでしょう。神様のご加護をいただくだけでなく、現代における新病のストレスをも、地域の輪に入り、大声を出し、いい汗を流し、おいしいビールを飲んでふっとばしましょう!そーれ、“ワッショイ!ワッショイ!”“セイヤッ!セイヤッ!”

夏越の祓い

6月30日と12月31日には、“大祓い”といって、半年間の罪穢れをお祓いする神事が全国の神社で行われます。特に夏は、「夏越(なごし)の祓い」といって、茅の葉で編んだ輪をくぐったりもします。これは昔、旅の途中の武塔天神(スサノヲノミコトといわれます)が、巨旦将来(こたんしょうらい)の家を訪ねたが、相手にされず、蘇民将来(そみんしょうらい)の家を訪ねたところ貧しいのにも関わらず心を込めてもてなしたところ、“これより、この地にて疫病が流行るが、この茅輪を着けていれば、無事に過ごせる”と教えた故事によります。

夏の暑い時期、ものが傷みやすく、また体力も落ちてきて、思わぬ病気になったりします。茅でできた輪(ちのわ)をくぐり、無病息災を祈ることは、楽しい夏休みを満喫する第一歩ですので、どうぞお参りください。

8月

お盆

お盆

暦の上では、7月なのですが、多くの地方で、今月「お盆」が行われます。これは、本来行っていた旧暦の日に近いこと・夏休みであることなどが考えられます。もともとは古くから行われてきた「先祖祭」に、仏教の「盂蘭盆会」が重なったものなのですが、この日、先祖を迎えるため“なすやキュウリ”で作った3本足の馬を飾ったりします。暑い夏ですが、生家の戻ったご先祖様と一緒に天ぷら・うどんなどを食べながら語らい、今自分がいる、生きているということを改めて見つめ直してみませんか?きっと、今より優しい社会がやってきますよ。

七夕

旧暦7月7日は七夕です。この七夕は、五節供のひとつで、「しちせき」といいます。手芸や書道の上達を願い、織女星を祀る「乞巧奠(きこうてん)」の行事に「棚機つ女(たなばたつめ)」の伝説が結びつき現在のような姿になったといわれています。また、お盆の先祖祭の前のお祓い行事としての一面を持つともいわれています。笹に願いごとを書いた短冊をつけ、川に流したりしていたでしょう。今はそんなことしたらおこられちゃいますけど…

まあ、そんなところで、梅雨空の7月ではなく、月遅れや旧暦で行ったほうが、牽牛と織女も澄み渡った夜空で逢瀬を楽しめます。さ~て、私も星に願いをしてみますか!

9月

重陽

重陽

1年で一番おめでたい日は、いつでしょう?と聞かれたら、みなさんは何時と答えますか?それぞれが誕生日だとか、ステキな愛が成就した日とか思い思いの日を挙げるのでしょうが、それじゃあ、ここで採り上げる意味もありません。ちゃ~んと共通の日があるんですよ。その日とは、9月9日です。この日は、五節供のひとつで、陽数の9が重なることから、「重陽(ちょうよう)の節供」といわれます。邪気を祓い長寿を願うため、杯に菊の花びらを浮かべ飲みました。新暦では、菊にはちょっと早いのですが、まぁめでたいことは何度でも嬉しいので、お祝いしましょうね。

十五夜

旧暦で8月15日は、十五夜です。中秋の名月といわれ、お月様が大変きれいに見え、季節も秋という感じになってきました。8月なのに何故、秋?と思われるでしょうが、暦上“秋”は、7~9月で、こうなると当然8月は真中の秋「中秋」ですね。空気が乾燥してきて鮮やかに見える月を見ながら、のんびりと過ごす。空気も心も濁ってきた現在、こんな余裕も欲しいものですね。でも、曇でお月様見られなかったよ~!という時には、十六夜月(十五夜より月の出が遅くなることを、月がいざよっている(ためらう)とする)、立待月(17日、立って待っているうちに出てくるから)、居待月(18日、なかなか出て来ないので座ってまつことから)、寝待月(19日、寝て待つくらい遅くなるから)など他の日でも大丈夫ですよ。えっ、誰ですか、じゃあ毎日、お月見だぁっていっている人は。

10月

神無月

神無月

今回は6月の水無月に続き、10月“神無月”を説明しましょう。

なぜ、神様のいない月と表すのかというと一般に、この月に日本中の神様が出雲の地にお集まりになり、会議をするので、ご当地の神社が留守になってしまうといわれているためです。その反面、出雲では“神在月(かみありづき)”といい、出雲大社には、その神様たちの逗留する社もございます。しかしながら10月、皆様のまわりを見てみますと、「秋祭りやっているし、旧暦で考えても七五三やってるし、どうなってんの?」と思いませんか?実は、ここでいう「無」は水無月と同じく助詞の「の」の変化で、実際は「神の月」という意味です。神様自体、分霊(祀)といい、そのお力を変えることなく、分身することができます。従って、出雲へは、そのご分霊がお出ましになられ、あくまでご本体はその地に留まり、皆様をお守りしています。身を削ってまで頑張ってくれている神様に、改めて感謝の気持ちでお参りいたしましょうね。きっと優しい社会にむかっていくことでしょう。

11月

七五三

昔から11月15日は七五三のお祝いの日といわれています。これは、この日が二十八宿(星を基準といた選日法)の鬼宿日にあたり祝いごとには最良とされるためで、11月は神様に対し秋の実りを感謝する月でもあります。また、徳川家がこの日、七五三を祝ったことから広まっていきました。3歳を「髪置(かみおき)」といい、髪を結えるように伸ばすことで、もう赤ちゃんではありませんよという祝いで、5歳は「袴着(はかまぎ)」といい、初めて袴を着ける祝い、そして7歳「紐解(ひもとき)・帯解(おびとき)」といい、今までの紐付きの着物から、帯を締めるようになり一人前の人間として社会に認められる存在となりました。ただ着飾るお祝いではなく、このように衣装にも理由があり、国の宝の子どもです。その健やかな成長をお祈りしましょうね。

新嘗祭

新嘗祭

11月23日は「勤労感謝の日」として祝日となっておりますが、なぜこの日なのでしょうか。
以前までは「新嘗祭」という祝日でした。新穀を神に捧げ、その収穫に感謝するお祭りです。この日までは新米を食さないというご家庭も多くあるようです。農業は食という人間が生きていく上で重要な役割を担い、その収穫こそが勤労であり感謝するということは自然な感情ではないでしょうか。農業に限らずすべての労働に携わる人々に感謝し、おかげさまという言葉の意味を改めて考える日としたいものです。

12月

かまじめ

かまじめ

今年も終りですね。なにかとあわただしい日々が続いています。これも新年を清々しく迎えたいがために行わなくてはならないことがたくさんあるためです。その中のひとつにかまじめがあります。竈〆の略で本来は、1年中お世話になっている竈に感謝する意味合いがあります。そのため正月は、竈にしめ縄を張り、竈を休め、1年間の感謝と新年度のお願いを込め、おせちを食べる習慣があります。本来は、このように竈に張るしめ縄だけをかまじめといったのですが、それに新年の年神様の行事や、氏神行事などを重ね、来る新しい年の喜びと期待を込め、そのすべてを総称し、かまじめというようになりました。祀り方・祀る場所は各家庭により違いがありますが、先祖より伝えられたこの美風を、末永く受け継いでいきたいものです。

大祓

大祓

私たちは、この1年の間に様々な罪穢れに接しています。
そのすべてのものを祓い清める行事が大祓で、人形に1年間の罪穢れを移し身も心も清めます。「穢れ」とは気枯れでエネルギーの枯渇を意味します。無くなったものは補充を行います。それが神道でいう「祓い」です。この1年が良かった方も悪かった方も1年のしめくくりには、大祓をして新年を清々しく迎えましょう。